暗くなり始めた教室。
薄闇に包まれながら、主人公の東雲恵(しののめけい)とその姉の乙香(おとか)は、お互いに向き合っていた。
「……お、お姉ちゃん……」 「……恵は、黙ってなさい」
暗くてもわかるくらい、乙香は顔を朱色に染め上げて、身体を小刻みに震わせていた。
「早く始めなさいよ乙香! それとも、男の誘惑の仕方も知らないのぉ~?」
恵に取り憑いた淫魔のインク。
急かすように、そして、からかうように乙香をなじる。
乙香は歯を食いしばって悔しがるものの、身体をプルプルと震わせながらぷいっとそっぽを向いた。
そして、ゆっくりと手を動かして、制服へと伸ばす。
一度制服をぎゅっと握り込むと、決心したように離して、前をはだけ始めた。
手が震えて、なかなかうまくいかない。
それでも徐々に、肌が露わになる。
羞恥のために、白い肌は赤く染まっていた。
豊乳を包んだ下着が、はだけた制服から、覗いた。
ごくっと唾を飲み込んで見守る恵。
喉がからからになって、心臓が早鐘のように打つ。
息が苦しい……。
これが、淫乱化の兆候。
恵は欲望を抑えられなくなってきて、淫乱化してしまう自分を感じながら、何でもそつなくこなす憧れの姉、乙香のこんな姿が見られることに、もの凄い興奮を覚えていた。
さらに乙香は、制服のスカートへと、手を伸ばす。
裾をきゅっと両手で掴むと、緩慢な動作で自分から捲り始めた。
徐々に徐々に、乙香の白い太腿が露わになり……
「くぅ……っ」
途中で恥ずかしくなって、乙香は捲りかけのスカートを慌てて下ろした。
「何やってるのよ!? 恵がどうなってもいいの!?」
じれったように、インクが声を荒げる。
弟の、恵の命がかかっているのだ。
乙香は瞳をぎゅっと閉じる。
そしてまた、乙香はスカートの裾を持ち上げた。
今度は下着が見えるまで捲り上げていく。
恵は乙香に申し訳ないと思いながらも、頭が真っ白になるほどの興奮に侵されていた。
ズボンに押し戻されて、股間が痛いほどに。
「わぁ♪ 恵興奮してるみたいよ? しっかり誘惑できたじゃない!
さあて、お腹ぺこぺこだし早くエッチしてね二人とも♪」
インクが、恵の背中を押した。
恵は勢い余って、教室の床に乙香を押し倒してしまう。
「……ご、ごめんお姉ちゃん……」
「……恵……しなさい」
「うぇっ!? でも……」
「いいから……セックスしなさい……っ」
乙香は言い切ったものの、赤く染まった顔を横へと向けた。
恵は、なぜこんなことになったのかと、思い返していた。
恵と乙香は代々続く祓魔師(悪魔払い)の家系で、表向き学生として暮らしながら、人に仇為す妖たちを退治する事を生業としている。
その日の朝も、前日の晩に街で妖怪騒動があり、上ノ水流(かみのみづる)学園へと通う道すがら恵は大きなあくびをする。
「たるんでるわよ恵、しゃんとしなさい!」
「……で、でも」
「でも、何!?」
「……ごめんなさい」
こんなやり取りをしながら歩いていると、周りにいる登校途中の生徒達からひそひそ話が上がる。
あのお姉さん、また弟がいじめられてるぜ、とか、
弟君てお姉さんの下僕よね可愛いのになどといった会話だ。
今日はまだマシな方のなのだが、乙香の目立たずにはおれない美貌がどうしても周囲の目を集めてしまうのだ。
やがて学校に着いて姉と別れると恵の周りに級友たちが群がってくる。
「今日のお姉さまも美しい~」
「東雲の姉ちゃんてさ、ほんとにすげえ美人なのにな」
「そうだよ。あれで優しかったりすりゃ……
俺の中で3日に1度から毎日のオナペットアイドルに……!」
「……しなくていいから」
放課後になって。
元々料理部だったのを姉に強制的にやめさせられ、無理矢理入らされたオカルト研究部の部室から恵は帰ろうとした。
姉は先に部室を出てどこかで恵を待っているはずだ。
「急がないと怒られる~」
恵は夕闇迫る廊下を急ごうとすると――
「しののめけい みーけっ!」
そうして淫魔インクに声をかけられたのが、そもそもの始まりだった。
恵はインクに魂を人質に取られ、遅いからと様子を見に来た乙香と、エッチをするハメになってしまったのだ。インクの腹を満たすために……。
「インクは、取り憑いた相手からではなく、取り憑いた相手と異性をセックスさせて、
その異性から吸精するという淫魔の変種みたいなものかな……?」
「失礼ね! 流儀が違うって言ってもらえる!?」
ともかくも、インクに取り憑かれた者は淫乱化してしまい欲望を我慢すると死んでしまうという。
「……性質の悪い病原菌みたいな奴ね」
「ムっ!!! 恵! 乙香に中出しよ♪」
「なっ!? それだけはダメよ恵!!」
「はぁはぁっ、お姉ちゃんに……中出しっ! うぅぅぅっ!!」
「中はダメ! 中出しダメぇえええっ!!」
淫乱になってしまった恵は、欲望のままに、姉の膣に大量の射精してしまう。
「これからしばらく、乙香から精気をいただくからよろしく~♪」
二人にエッチを強制した本人が、呑気にそう言った。
「これからしばらくということは……」
恵の淫乱衝動が起こるたびに、半ば強制的にセックスをしないといけない姉弟。
動揺する恵の隣で高笑いのインク。
さらにその隣で怒りに震える乙香は、拳を力の限り握り締めるのだった。
「……絶対祓ってやる」


















